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2017年2月8日マーケティング営業

BtoB企業は必見!ネット時代のマーケティング・セオリー

BtoB系モノづくり企業はネット広告に集中しすぎない方が良い。その理由

BtoB系のモノづくり企業(製造業)の場合、WEBサイトをマーケティングの中心に据えるべきだ。ということは、以前から何度も繰り返し述べた通り。ですが、だからといってネット一本槍のマーケティング活動は考えものです。あくまでも中心に据えるだけ。実際には、従来からあるコミュケーション手段とも上手に連携させながらマーケティング戦略を構築することが肝要です。

今回は、その内の一つであるダイレクトメールとWEBサイトを連携させた事例をご紹介します。ちなみに、WEBサイトなどのネットメディアと従来のリアルメディアを連携させることを、クロスメディア・マーケティングと広告業界では呼んでおり、もう何年も前からある用語です。とは言え、残念ながら現在では、この用語も死後になりつつあるようです。

本題に入る前に、ネット広告の代表である検索エンジンで、キーワード検索したときに、上部あるいは右側に表示される広告「リスティング広告」について、少し申し上げます。これはGoogleやYahooの最大の収入源になっています。それだけに広告効果も絶大なものがあります。だからといって、こればかりに集中するのも考えものです。と言いますのも、現在では、よほどニッチなキーワードでも無い限り、ワンクリックあたりの単価が高騰しています。つまり、費用対効果の点で割を食うこともしばしば起こっているようです。

そこで今、私が一押しするのが、本日のテーマであるダイレクトメールです。E.メールではありません。郵便局を利用したダイレクトメール(DM)です。特に、BtoB系モノづくり企業(製造業)には、絶対にお奨めの作戦をお伝えします。

ダイレクトメールは今、格好の広告手段。
特に新製品・新サービスの告知にはうってつけだ。

みなさまの会社には、ダイレクトメールが大量に送られてきていますか?ひと昔前のことを思うと、それほど送られてくることはないのではありませんか。そう、リスティング広告のようにクリック数に応じた成果報酬制という画期的な料金体系も相まって、ネット広告が主流を占めるようになってからというもの、従来のダイレクトメールを実施する企業が大幅に減少している。という事情があります。そういう背景もあり、ダイレクトメールがあまり送られてこなくなったようです。

ですが、実はダイレクトメールは、BtoB系企業にとっては格好の広告・販売促進手段なのです。と言いましても、昔ながらの手法では効果が薄くなります。要点は、冒頭で申しましたようにWEBサイトと上手に連携させることです。

広告のようなマーケティングにおけるコミュニケーション活動には、プッシュ型とプル型の2通りがあります。前者の代表例がダイレクトメール。後者の代表例が検索エンジン上のリスティング広告です。後者のリスティング広告は、顧客側が自身の能動的な意志で、欲しいと思う情報にアクセスします。言い換えると、顕在化したニーズがある。ということです。あるいは、すでに、そのニーズに応える製品の存在を知っている。ということです。一方、前者のプッシュ型の場合は、まだ顧客側が何の情報も持ち合わせていない場合。あるいは、ニーズそのものが顕在化していない場合に、そのニーズを顕在化させることを目的としたり、すでにあるニーズを満たすための新しい製品を知らせて、欲求を高める手段として使います。そのプッシュ型の代表例が、ダイレクトメールと言うわけです。

特に、新製品や新サービスを告知し、興味を示してもらい、その上で引き合いに持ち込む手段として、ダイレクトメールを利用するのは賢い戦略です。

ダイレクトメールとWEBサイトの連携方法と費用対効果・・・

例えば、新たな顧客層に対して新製品の購入を促す場合、まず、その新製品を購入しそうな企業リストを収集します(これが大前提です)。その上で、新製品の告知のみを表記したA4サイズの一枚物のダイレクトメールを送付します。そのダイレクトメールには、購入を促すようなセールス的なコンテンツは掲載しないこと。あくまでも、従来品を大幅に上回る性能の新製品が誕生したことのみを記します。その上で、詳細情報が掲載しているWEBサイトへのアクセスを促すわけです。つまり、目的はリスティング広告と同じです。
一方、WEBサイト上では、新製品の詳細な情報を掲載したページを用意します。ここでは、詳細に情報公開することが肝要です。例えば、顧客ソリューション別にページを用意する。あるいは、製品タイプ別にページを用意するなど、とにかく詳細な情報を幾通りか用意して公開することです。
これのどこが良いのかをご説明します。
まず、費用面からリスティング広告と単純比較します。リスティング広告の1クリックあたり単価を、@30-(実際は、もっと高額になっていますが・・・)と仮定します。仮に5,000アクセスを目指すとしますと、合計150万円になります。一方、ダイレクトメールは、1通あたりの郵送料が角2封筒サイズですと@120円。それに封筒と中身のチラシ作成費が加わります。この作成費が5,000部で25万円かかると仮定します1通あたり@50円と、総合計が1通あたり170円となります。単純比較をしますと、圧倒的にダイレクトメールの方が割高になります。ですが、ここで単純な比較をするのは間違い。効果度を加味しなければなりません。

その効果度を、当社の実績で示します。(実は、当社もダイレクトメールを積極的に利用しています。この戦法は、私は昔から得意なんです)

このような明確なSP(販売促進策)は、必ず成果指標を立てなければなりません。これがないと費用対効果が測定できません。この場合は、WEBサイト上からの資料請求数とお問合せ数の合計を指標とします。そして、1指標数あたりの費用を計算します。
リスティング広告の場合ですと、1指標数を獲得するのに1,000アクセスを必要とします(あくまでも当社の場合の実績です)。費用に換算すると、1指標あたり5万円の広告費が必要になります。
一方、ダイレクトメールでは、1指標数を獲得するのに100通を必要とします(これも同じく当社の場合です)。費用に換算すると、1指標あたり1万7千円になります。
こうして両方を比較しますと約3倍の開きがでます。実は圧倒的に、ダイレクトメールの方が効果的なのです。しかも、ダイレクトメールの方が、最終的な製品の購入確率が圧倒的に高くなります(当社の場合は、サービスの受注ですが)。もちろん、ダイレクトメールには、それなりの工夫が必要であることは言うまでもありませんが・・・。

その理由はと申しますと、
まず第一に、ダイレクトメールの場合は、予め購入しそうな企業をリスト収集の時点で吟味して選別しているからです。ここが、誰が、どのような理由でアクセスするのか不明なリスティング広告との大きな違いです。リスティング広告は、表示させるキーワードを特定させることは可能です。ですが、それでもノイズ(購入対象社ではない企業からのアクセス)が大きくなります。それが、結果的に1指標数の獲得あたりのアクセス数を増大させしまう大きな要因です。
そして、その指標獲得後の実際の購入確率においても、ダイレクトメールが圧倒的に高くなる傾向にあるのは、やはりネット媒体とリアル媒体のもつ信頼性の問題なのかもしれません(ここのところは、私自身も今、具体的な要因を分析しているところです)。いずれにしても、私の経験値から言いますと、確実にダイレクトメールの方に軍配があがります。

えっ? リスティング広告のノウハウが不足していからでは?って、そんなことはありません。職業柄、リスティング広告の研究も常日頃から怠っていません。実際に、自社はもちろん、お客様の扱う製品や目的によっては、リスティング広告の利用を促し、当社でサポート活動もしています。
ただし、BtoB系のモノづくり(製造業)企業の場合、逸れも、受注形態の企業では、圧倒的にダイレクトメールに軍配が上がります。ということです。

事例)ダイレクトメールとWEBサイトの連携で、
11%の確率でサンプル請求を獲得したパッケージ会社

具体的な社名は差し控えますが、Mという会社は、段ボール箱にかわる新しいパッケージを開発。その製品は、破れにくく、もちろん包み込んだ製品などを傷つけることなくトラックなどで安心して輸送できるパッケージです。しかも、何度でも再利用可能です。当初は、ネット広告での売り込みを展開しました。しかし、思うような成果が出ませんでした(実際の成果ゼロ)。そこで、当社に相談が持ち込まれました(実は、当社が郵送したダイレクトメールがきっかけです)。
事情を聞き、その上で製品そのものを自分の眼で確かめた私は、製品の現物をサンプルとして希望する企業に送付して、実際に使用体験してもらう作戦を提案しました。その提案をキーコンテンツとして、ニーズのありそうな企業1,200社をリストアップ。製品の特性を簡潔に表現したダイレクトメールを送りました。もちろん、詳細情報を記載したWEBサイトへのアクセスを促しました。
すると、瞬く間に多くの企業からのお問合せ・資料請求がかえってきました。その1指標あたり獲得率は、なんと11%を超えました。もちろん、その後のサンプルの使用具合を確かめた後の実際の購入率も非常に高いものでした(その要因は、M社の営業の交渉力が大きいのは間違いないです。同時に、製品そのものの機能性とそれを証明するためのサンプルでの使用体験が効果を高めたのは言うまでもありません)。

今回は、ダイレクトメールとWEBサイトを連携したクロスメディア手法を紹介しました。ですが、実際には、その他、さまざまな従来型のコミュニケーション手法とWEBサイトとの連携もあります。要は、自社の取扱製品の特性と売り先の顧客層の特性を捉えて、もっとも効果的と思われる方法を組み合わせる。それが、マーケティング戦略を成功に導くセオリーです。

貴社でも、さまざまな可能性を模索してはいかがですか・・・

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